2011年09月08日

グラスウールの防音性能の低下

 自力で、知人の職人と一緒に節約型の天井防音工事の実施から、約16年が経過しました。

 自宅マンションの天井防音は、当初、2つの業者にやらせましたが、回想録にも書きましたように、失敗でした。1社は素直に謝罪しましたので許しましたが、もう1社(ソフトカーム事業部)は謝罪もせずに、逃げました。

 そこで、知人の大工と相談して、お金がないので、吸音材はグラスウールを、遮音マットは取引先の防音材を安く仕入れました。

 工事が完了して、約10年程度は、まずまずの効果を体感していましたが、昨年頃(工事完了後約15年)から、防音効果が大分低下してきたことに気づきました。

 遮音マットよりも、グラスウールの経年的な性能劣化が起きているようです。他の現場でも、リフォーム業者がグラスウールを使用した木造住宅の防音対策現場を調査したのですが、20年経過で相当劣化している(変色、カビ発生など)ようでした。

 復元性のない柔らかい繊維状の吸音材ですので、劣化しても、おかしくありません。

 もし、長期間の防音性能保持を考えるならば、ポリエチレンウールを使用したほうが無難でしょう。また、遮音材もゴムの含有率の低い製品の方が長持ちすると思います。
*私の自宅マンションの天井に貼り付けたポリエチレンウールは、約16年が経過しましたが、見た目も感触も殆ど変化していません。
posted by 防音職人 at 07:05| Comment(0) | 天井防音 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月22日

天井防音の回想録02

 天井防音の回想録01の続きです。

 前回書きました天井の防音工事の分析ですが、外注した専門業者(2社)が失敗した共通点は、吸音材と制振材を軽視したことです。

 自社の製品を使用すること以外に、殆ど留意せずに、性能の良い防音材を検討しようとしなかったのです。鉛のボードとグラスウール、遮音シート以外に検討しないで見切り発車したことが、すでに問題だったのです。

 現在の私の防音設計では当たり前ですが、天井裏など空洞部分に吸音素材を充填することは最低条件であり、これに下地の振れ止め・パッキン、制振材などの組み合わせが重要です。


 マンションの防音は、大半が生活騒音の軽減が目的です。躯体や設備配管を共有する集合住宅では、そもそも完全な防音など無理です。
 大事なのは、余り空間を狭くしないで、費用対効果の高い対策を行うことです。

 既製品だけに依存する専門業者は、現在も同様で、多くが遮音材のみにシフトした偏った内容です。これでは、例えばGL壁に対しては、殆ど効果が出ないと思います。

 ちなみに、グラスウールは効果がないわけではありません。吸音用の製品もあるのですが、具体的に相応しい製品を使用しないと効果がないのです。低音の吸音率が低いというハンディがありますので、単独使用はお奨めできません。

 上記の対策を失敗した業者には、GL壁の工事も依頼したのですが、だめでした。
(次回は、現在のマンションでも問題となっているGL工法の壁・梁の防音工事の回想です)
posted by 防音職人 at 15:36| Comment(0) | 天井防音 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年04月15日

天井防音の回想録01

 生活騒音の忘備録の続きです。

 前回までの回想録で、上階からの騒音が酷く、状況を分析するため、設計図面などをチェックすることを考えたというお話をしました。

 もちろん、当時の管理会社にも相談をして設計担当者を呼んでもらいましたが、管理会社フロントマンも設計者も「原因が分からない」と言いました。
*管理会社は当時、売主業者の子会社だったので誤魔化しているのかとも思いましたが、本当に無知のようでした。

 しかし、設計を担当して竣工図を作成した設計担当者が、分からないと言うのには驚きました。いったい何を考えて建築設計を本業でやっているのか、設計マニュアルと言うものを全く読んだ事がないのかと、呆れて物が言えませんでした。

 私は間違いなく天井の内装構造が大きな問題であると指摘したのですが、後にもう一つ重大な問題があることに気づきました。

 それは、電気・TV配線の一部がコンクリートスラブ埋め込み用のCD管によって、居室のスラブを対角線上に延びていることだったのです。その埋め込み配管の分だけ、コンクリートが打設されていない訳ですから、遮音欠損がかなり生じています。
*躯体の通常の遮音性能D-50どころか、D-40さえも確保できない箇所があったのです。

 これにGL工法の梁・柱・壁、天井の下地が直付けであることが総合的に遮音性能を低下させていることは明らかでした。
*後に対策補修を行うように管理会社を通じて売主業者に要求しましたが拒否されたため、子会社の管理会社をくびにしました。(管理組合の総会で)

 結局、居住者は自己負担を嫌がり、誰一人自己負担で防音工事を行う世帯はありませんでした。このため、私一人が天井の防音工事を専門業者に外注しました。

 しかし、2社とも失敗しました。そのうちの1社の東邦亜鉛ソフトカーム事業部は鉛ボードの遮音パネルで対策を行うことを提案してきて、「絶対に効果は出ます」と言うので任せて見ました。
 結果は、防音効果が全く体感できないという失敗でした。しかも、何の責任も取らず、謝罪もなく、この業者は逃げました。他のもう1社も失敗しましたが、こちらは謝罪はしました。でも対策はないと言いました。

 このあと、私の自力による研究と防音工事などの対策が始まったのです。
(失敗した天井防音の分析は次回に続きます)
posted by 防音職人 at 10:14| Comment(0) | 天井防音 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする